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イタリアの食文化の歴史とは

イタリアの食の歴史

イタリア料理の基盤はローマ時代に遡る。
当時から1日3食の構成をとり、うちメインの1食を、現代のプリモ、セコンドに似たコースで2~3時間かけてゆっくり食事を楽しんでいた。
調味料としてガルム(魚醤のようなもの)、オリーブ油、サーパ(モスト由来の甘味料)、蜂蜜などが使用されており、かなり高度な食文化を持っていたといえる。
またチーズもローマ軍の遠征時、兵士のスタミナ源として携帯されたことが契機となり、帝国の発展とともに欧州各地に広がっていった。

12~13 世紀になると、手打ちの生パスタとして現代のパスタの原型が出来あがり、14世紀にはパスタの生産業者も出現している。

18~19世紀のわずか100年の間イタリアの食文化は大変革を起こす。
16世紀、大航海時代を背景にナポリにたどり着いた観賞用植物のトマトは、ナポリ人が品種改良を重ねた結果18世紀に食用されるようになる。このトマトの改良と時期を同じくして、パスタの工業化の動きがあり、大変な労力のかかったパスタの押出しが機械によって行われるようになると、パスタとトマトの組み合わせは一気に広まり、現在に続くイタリア料理の原型を形成していく。後に「イタリア料理におけるトマトの採用は当時の甘酸味、甘辛味の多くの調味料を忘却の彼方に押しやる偉大なる革新をもたらした」とまで言われる。
(現代イタリア料理評論家ボォナッシージ『パスタ宝典』)

19世紀になるとパスタの人工乾燥設備が考案されパスタの生産性は飛躍的に向上、イタリアのパスタは欧州各国や米国まで輸出されるようになった。

現代の食文化

主食はパンの地域がほとんどであるが、北部では代用としてトウモロコシの粉でできたポレンタを食べる地域がある。
イタリア料理は地方色が強く各地方料理の集合体のようなものであり、北部はオリーブオイルよりバターを使い、南部はトマトを多用する傾向が有る。また沿岸部は魚を食べるが、内陸部はほとんど食べない。
食事にワインを合わせる習慣があり、基本的にその土地のワインを飲む。
サラミ、ハムなどの肉製品、チーズの種類の豊富なことも特徴である。
コーヒーの消費も多く、イタリア式のエスプレッソ、カプチーノ、カフェ・ラテなどが好まれる。
また、ヨーロッパとしては珍しくタコも食べる。

近年の動きとして、大量生産による食の均質化、合理化に対するカウンターカルチャーとして「スローフード」という概念がイタリアから発信されている。イタリアのスローフード協会は「急ぎ足の生活」が習慣や文化を崩壊させつつあることを危惧し、郷土料理の風味と豊かさを再発見するための各種の活動を行っている。